経営事項審査(経審)とは?5つの評価項目と評点アップ対策
建設業者必須の経営事項審査(経審)について、制度の仕組み・5つの評価項目・点数算出方法・評点を上げるための実務的対策を詳しく解説します。公共工事入札の格付けに直結。
経営事項審査(経審)とは何か
経営事項審査(以下「経審」)は、建設業者の経営状況・技術能力・社会性などを客観的に評価する制度です。主に公共工事の入札に参加する際に必須となる資格審査であり、建設業許可を受けた企業は定期的にこの審査を受ける必要があります。
経審の評点は発注機関の格付けの基礎となり、入札可能な工事種別・工事規模が決まるため、建設業者にとって極めて重要です。
経審が必要な理由
公共工事の発注機関(自治体・各省庁など)は、施工能力の確実な業者を選定するため、入札参加資格として経審の受審と一定水準の評点を求めます。特に大規模な工事ほど、要求される評点は高くなります。
経審の評価構成:5つの指標
経審は5つの評価項目から構成されており、それぞれ点数が算出されます。
| 評価項目 | 略記号 | 評価内容 | 配点目安 |
|---|---|---|---|
| 経営規模 | X | 売上高・営業利益など経営の規模 | 約50点 |
| 経営状況 | Y | 債務状況・利益率などの財務内容 | 約50点 |
| 技術能力 | Z | 技術者数・技術実績など | 約50点 |
| 労働福祉 | W | 社会保険加入・労働安全など | 約25点 |
| 建設業の社会性 | A | 法令遵守・地域活動など | 約25点 |
出典:建設業振興基金
各評価項目の詳細
経営規模(X): 決算書から売上高・営業利益・経常利益などを抽出し、過去3年または5年のデータを用いて算出します。売上規模が大きいほど点数が高くなります。
経営状況(Y): 財務諸表の分析から、負債比率・利益率・営業年数などを評価します。財務健全性が高い企業ほど高得点です。
技術能力(Z): 一級・二級建築士など配置技術者の資格、過去の施工実績、工事経歴書などで評価されます。許可を受けた工事種別での実績が重視されます。
労働福祉(W): 健康保険・厚生年金・労災保険の加入状況、勤続年数、安全教育の実施などが対象です。
建設業の社会性(A): ISO認定、法令遵守状況、納入期限の遵守、技能講習の実施などです。
総合評点の見方と活用
経審結果は「総合評点(P値)」として集約され、通常0~1000点の範囲で表示されます。発注機関はこの総合評点から業者を格付けし、格付けが高いほど、より大型の工事への入札参加が可能になります。
評点の構成式
一般的な総合評点(P値)の算出式は以下の通りです:
P = 0.5X + 0.5Y + Z + 0.25W + A
この式から、経営規模(X)と経営状況(Y)、技術能力(Z)が特に重要であることがわかります。
経審の申請手続きと周期
経審は3年ごと(または1年ごとに実施する機関もあり)に受審が必須です。申請は、各地の建設業許可行政庁(都道府県土木事務所など)や、建設業振興基金に設置された経営状況分析機関を通じて行います。
申請に必要な書類:
- 決算書(貸借対照表・損益計算書など)
- 工事経歴書
- 技術者の資格証等
- 社会保険の加入確認書
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