経審X1点(完成工事高評点)の計算方法と評価を上げるポイント
経営事項審査X1点は完成工事高の評点です。計算式・業種別評価・2年平均/3年平均の選択方法を図解で解説。新興業種の特例措置も紹介します。
経審X1点とは何か
経営事項審査(経審)において、X1点は企業の完成工事高(売上)を評価する指標です。経審の評点は経営状況分析点(Y点)、経営規模等評価点(Z点)、技術力評価点(W点)、社会性等(X点)の4つで構成されており、X1点はそのX点の主要要素となります。
建設業許可を受けた企業が公共工事の入札に参加する際、経審の点数が非常に重要な役割を果たします。特に完成工事高は企業の経営規模を示す最も基本的な指標であり、X1点を理解することは入札競争力を高める上で欠かせません。
X1点の計算式と評価方法
計算式の基本
X1点は以下の計算式で算出されます。
X1点 = 完成工事高 ÷ 業種別基準額 × 25点
ただし、上限は25点です。
業種別基準額は国土交通省令で定められており、業種ごと・資本金規模ごとに異なります。例えば土木工事業と建築工事業では基準額が異なり、同じ売上でも業種によってX1点が変わる点に注意が必要です。
業種別基準額の例
以下は主要業種の基準額(令和6年度現在、資本金2,000万円以上の企業)の参考値です。
| 業種 | 基準額(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 土木工事業 | 25億円 | 大規模工事が多い |
| 建築工事業 | 20億円 | |
| 造成工事業 | 15億円 | |
| 管工事業 | 12億円 | 設備関連 |
| 電気工事業 | 10億円 | 専門工事 |
| 左官工事業 | 8億円 | 小規模業種 |
※実際の基準額は「経営事項審査認定申請手引」で確認してください。
完成工事高の計算期間:2年平均 vs 3年平均
2年平均と3年平均の選択
経審では、過去の決算期における完成工事高を平均する際、2年平均と3年平均のどちらかを選択できます。これは企業にとって有利な方を選べるという意味で非常に重要なポイントです。
2年平均の場合:
- 直近2年の完成工事高の合計 ÷ 2
- 最近の好況期の影響が大きい
- 短期的に経営が改善した企業に有利
3年平均の場合:
- 過去3年の完成工事高の合計 ÷ 3
- より長期的な平均値を反映
- 景気変動の影響を平準化できる
選択のポイント
企業によって有利な選択が異なります。
- 売上が右肩上がりの企業 → 2年平均が有利
- 売上が減少傾向の企業 → 3年平均が有利(過去の高い売上を含められる)
- 売上が安定している企業 → どちらでも大きな差はない
実務では、経営事項審査の申請前に両パターンのシミュレーションを行い、有利な方を選択することが一般的です。
完成工事高を上げるための実務的なポイント
1. 売上の計上基準を確認
完成工事高は決算書の営業利益ではなく、工事の引き渡し時点で計上される売上です。期末時点での未完成工事高(進行中の工事)は含まれません。経理担当者と協力し、計上基準が適切か確認することが大切です。
2. 共同企業体(JV)での工事
複数企業が共同で請負う場合、各企業が計上できるのは自社の負担金額のみです。全体額を計上しないよう注意しましょう。
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